「天使で天才なこの僕が、力を貸してやってもいいけど?」
性別:女
年齢:乙女の秘密♡
誕生日:7/20
身長:167cm
出身:きらぼしのゆりかご/フォワル村
武器:弓
一人称:僕
二人称:君、お前
呼び捨て、目上にはさん・さま
好き:自分、シリウス、師匠、甘いもの、ホワイトシチュー
嫌い:辛いもの、つまらないもの、自分より優れているもの(あるわけないと思っている)
趣味:シリウスをからかうこと、一人で気ままな散歩
特技:一度通れば近道やショートカットを思いつける
イメージ宝石:ブルーフローライト
天使を名乗る謎の天才。何をやらせても高水準だが、何を考えているかわからない奇抜な言動・行動や、自分以外を見下す傲慢な態度から驚くほど人望がない。自分が一番なのが当然で、一番以外は不条理。
蘇生(ザオリク)
「起きろ ねぼすけ!」
ひっさつ(妖精たちのポルカ)
「僕の声を聞け! 答えろ 妖精たち!」
ひっさつ(固有)
「守護天使からの サプラ〜イズ」
レンジャーを基本形にバランスよく高水準。素早さときようさが高く移動速度も速め。みかわし率が高い。
通常攻撃は弓による攻撃。ターンを消費しない。基本「バッチリがんばれ」的行動で、補助特技を使い尽くしたあとは様子を見ながら全力攻撃に励む。
固有技は『流星(りゅうせい)』。範囲内の敵すべてに攻撃力の低倍率をかけた三回攻撃。攻撃後一定時間味方の最も高いステータスを強化し、自身も同効果を得る。また、命中した敵のすばやさを一段階下げる。
補助効果をつけた強化シャイニングボウのイメージ。命名は見た目そのまま。補助は味方の任意のパラメータの数値を底上げするイメージ。守護天使らしさ。
「天使としての宿命は、私にとっての誇りだ」
性別:女
年齢:サリーナより少しだけ年上
誕生日:1/11
身長:167cm
出身:きらぼしのゆりかご/フォワル村
武器:棍
一人称:私 幼少期は しー
二人称:貴方、お前
呼び捨て、目上にはさん・さま
好き:サリーナ、師、友人、修行、
ホワイトシチュー
苦手:怠惰、アスパラガス、泳ぐこと
趣味:鍛錬、人との交流
特技:構えさえ取ればだいたいの近接攻撃を受け流せる
イメージ宝石:ヘマタイト
誰もが認める努力家の秀才。とても真面目で、常に師の教えを守り、日々人のために尽くしている。その態度を買われてか、多くの人に好かれやすい。面倒見がよく、特に相棒のことは気にかけている。
蘇生(せかいじゅの葉)
「最後まで ともに戦おう」
ひっさつ(崩命拳)
「よし 一発 いれるぞ!」
ひっさつ(固有)
「貴様の動き 全て見切った!」
武闘家を基本形にバランスよく高水準。素早さと攻撃力が高く移動速度も速め。カウンター率が高い。
通常攻撃は棍による二回攻撃。基本「ガンガンいこうぜ」的行動で、仲間が元気な間は全力攻撃に励むが蘇生は優先する。
固有技は『暁星(ぎょうせい)』。敵一体に会心の一撃、必ずスタンさせる。攻撃後自身のみかわし率を強化し、一定時間すべての物理攻撃を必ず反射、さらにターンを消費せずに通常攻撃のダメージを与える。
スタン付与の会心必中+動ける水流のかまえ。暁星は夜明けの空に消え残る星。明けの明星。星系の言葉から。
「魔法は美学なの。今からそれを証明するわ」
性別:女
年齢:16
誕生日:12/30
身長:149cm
出身:ルザルテール
武器:杖
一人称:あたし
二人称:あんた
呼び捨て、目上にはさん
マルシエッテ→姉さん
好き:魔法、甘いもの、ジグゾーパズル、チェス
嫌い:家族、名声、キノコ類、コーヒー
趣味:魔法の研究、ジグゾーパズル
特技:新たな魔法の創作
イメージ宝石:モルダバイト
常に無気力で気だるげな少女。ただし態度に出ないだけで意外とやる気があったりノリノリだったりするが、大抵は本当にやる気がない。それでもしっかり者で、面倒見もいい。魔法の腕はやる気がなくても隠しきれないほど。
蘇生(ザオリク)
「しっかりしなさいよ」
ひっさつ(メドローア)
「これが次代の 大賢者よ!」
ひっさつ(固有)
「塵になりなさい」
打たれ弱いが攻撃魔力は最強クラス。魔法使い方面に特化した賢者。MPも高くハイカロリーな魔法や特技を連発しても枯渇しない。
メラ系、ヒャド系、ドルマ系の魔法を使用する。基本「バッチリがんばれ」的行動で、回復の頻度はそこまで高くないが瀕死時の回復や蘇生は最優先する。
固有技は『血脈相承のシジジー(けつみゃくそうじょうの-)』。直線距離の相手に全属性+無属性の呪文ダメージを各属性1回ずつ=8回攻撃。その後立ち位置を起点に暴走魔法陣を展開する。
血脈相承は師から弟子へと仏の教えを受け継いで伝えていくこと。新たな魔法時代の始祖として教えを受け継ぐイメージで。シジジーは地球、太陽、月の三つが一線上に並んだ配置のこと。直線のイメージ。
「どうかわたくしと、おともだちになってくださいませんか?」
性別:女
年齢:17
誕生日:4/24
身長:160cm
出身:シュミネ
武器:槍
一人称:わたくし
二人称:貴方
〜〜さま、親しい人は〜〜さん
ダリアーロ→おにいさま
好き:家族、おともだち、おにいさまと生徒仲間、読書、アフタヌーンティー、平和
嫌い:敵対勢力、不幸、生魚
趣味:お勉強、誰かに教えを乞うこと
特技:誰でも眠くなる子守唄を歌える
イメージ宝石:クンツァイト
ジーヴル地方出身の、箱入り娘のお嬢様。家庭教師の「おにいさま」が患った不治の病の治療方法を探すため、社会勉強も兼ねて旅をしている。基本回復魔法専門だが、戦士である父譲りの槍術も得意。
蘇生(ザオリク)
「助けに 参ります!」
ひっさつ(聖者の詩)
「みなさまの傷を 癒やします」
ひっさつ(固有)
「どうかみなさまに ご加護と 幸運を」
高い回復魔力で全体をサポートする。打たれ弱いが詠唱速度が速いのでカバーも速い。とくぎの発動が通常よりやや速い。
通常攻撃は槍による攻撃。基本「いのちだいじに」的行動で、回復や蘇生が最優先。パーティに余裕があるときのみ攻撃にあたる。
固有技は『精華の七施(せいかのしちせ)』。パーティ全員を蘇生、HP全回復、しゅび力と呪文耐性を二段階強化、さらにキラキラポーンを付与し、死亡してもステータス強化が消えない自動蘇生を付与する。
仏教用語の「無財の七施」から。仏教のイメージがなくもないため。七なので効果も7個ある。精華はそのものの本質をなす最もすぐれている点、または美しくて華やかなこと。自動蘇生は天使の守り。
「ねえ、お前は殺していいやつ?」
性別:女
年齢:15
誕生日:1/7
身長:151cm
出身:カーヴ
武器:剣
一人称:あたし
二人称:お前
呼び捨て
好き:殺すこと
嫌い:不味い飯、殺せないこと
趣味:特になし
特技:気づかれないように物盗りができる
イメージ宝石:ハイパーシーン
戦うことしか頭にない少女。生まれも育ちも城下町の裏通りで教養は全く持ち合わせておらず、文字の読み書きも苦手だが、人に教えることだけは妙に長けている。おおよそ無表情か笑顔しか表情がない。
蘇生
---(しない)
ひっさつ(ブーストバーン)
「あはは! いいねー!」
ひっさつ(固有)
「ぶっ殺す!」
攻撃力がずば抜けて高い。MPが少なくすぐ枯渇しがち。
通常攻撃は剣による二回攻撃。片手装備だがとくぎでの追撃がある。純然たる「ガンガンいこうぜ」で、自他ともに回復や蘇生、強化などのサポート行為の一切を行わない。
固有技は敵一体に六回攻撃と強化した二回攻撃。たとえるなら古今無双+アルテマソード。攻撃後テンションバーンを得る。
技名はなく、「はちゃめちゃな斬撃!」と表示が出る。とくぎの追撃がそのまま技に組み込まれてる感じ。よってこの技は追撃はなし。
「そう。それで、要点は?」
性別:女
年齢:21
誕生日:11/21
身長:170cm
出身:ルザルテール
武器:杖
一人称:私
二人称:貴方
人の名前をあまり呼ばない
好き:コーヒー、天体観測、チェス、静かな場所
嫌い:甘いもの、下品な話題、うるさい場所
趣味:チェス、努力、コーヒー選び
特技:味見をせずにお菓子が作れる
イメージ宝石:メテオライト
常に仏頂面で寡黙な感情の読めない女性。教会を渡り歩いて葬儀の手伝いをする仕事をしている。勤勉で必要な努力には労力を惜しまないため、才能のある妹に匹敵する魔力を持ち合わせている。
蘇生(ザオリク)
「まだ 手を貸してくれる?」
ひっさつ(天恵の光)
「立て直しましょう」
ひっさつ(固有)
「消えて」
高い攻撃魔力と回復魔力で攻撃もサポートもお手のもの。MPの伸びも十分で、後衛職のわりには粘り強い。
メラ系、ヒャド系、ドルマ系の魔法を使用する。「バッチリがんばれ」と「いのちだいじに」の中間の行動で、回復や蘇生が最優先だがパーティに余裕があるときは攻撃にあたる。
固有技は『日月逾邁のエクリプス(じつげつゆまいの-)』。敵一体を起点とした円形の攻撃範囲を設置し、3秒後に強化した闇属性ダメージを与える。さらに呪いと、一定時間の封印と移動速度を付与する。
イメージは魔蝕。日月逾邁は月日が過ぎていくこと。移動速度が低下すると周りが速く感じるイメージから。エクリプスは「月蝕」。
「よーし授業やるぞー。その前に2時間だけ寝てもいい?」
性別:男
年齢:21
誕生日:11/19
身長:184cm
出身:ジーヴル地方郊外
武器:(ブーメラン)
一人称:俺
二人称:お前
呼び捨て
マルシエッテ→ルーシー
好き:勉強、教え子、コーンスープ
嫌い:病気、ネバネバする食べ物
趣味:勉強と読書
特技:気候の予測
イメージ宝石:ミスティックトパーズ
掴みどころのない謎めいた男性。学ぶことが大好きであらゆる学問に精通している。ある時から不治の奇病にかかり、日々命を蝕まれているが、マイペースに生徒(三人)への授業を行っている。マルシエッテは学生時代の同期。
蘇生(ザオリク)
「もうちょっと 頑張れるよな」
ひっさつ(ミラクルゾーン)
「手は抜かないぜ」
ひっさつ(固有)
「手本を 見せてやる」
物理攻撃ができる魔法使い的なステータス。耐久面には不安が残る。
通常攻撃はブーメラン。メラ系、ヒャド系、イオ系の魔法を使用するほか、わずかにホイミ系も使える。基本「バッチリがんばれ」的行動で、蘇生は優先するが余裕があれば攻撃にあたる。
固有技は『犀利のグリチネ(さいりの-)』。敵一体に火→氷→無属性の三回攻撃を与え、さらにレボルスライサーを行う。攻撃後むげんのさとりとクイックアーツの効果を得る。
疑似メドローアを打っている感じ。グリチネは「藤」。紫系のワードから。犀利は文章の勢いや頭の働きが鋭いこと、また真実を鋭くついているさま。賢いイメージから。
「おう、腕相撲でもするか? 骨折れても文句言うなよな」
「やーん、魔物さんこわーいっ☆ レイにゃんがやっつけちゃうぞっ♡」
性別:女
年齢:18
誕生日:5/23
身長:164cm
出身:タッセル城下街
武器:素手・ツメ
一人称:私
二人称:あんた、お前
呼び捨て、〜〜さん
ダリアーロ→先生
マルシエッテ→マルさん
好き:先生、生徒仲間、暑い場所、筋トレ、可愛いもの、絵本
嫌い:魔物、ぶどう
趣味:世話焼き、可愛いものの蒐集、踊りの練習
特技:目をつぶってもなんとか戦える
イメージ宝石:レインボーガーネット
ダリアーロの生徒のひとり。健康的な日焼け肌と鍛え抜かれた筋肉が特徴的。その口調から粗暴な印象を受けるが、根は優しく面倒見もいい。また、極度の魔物恐怖症で魔物と対峙すると人が変わってしまう。
蘇生(せかいじゅの葉)
「今 助ける!」
ひっさつ(トリックゾーン)
「歯 食いしばりな!」
ひっさつ(固有)
「全力 叩き込んでやる!」
旅芸人を基本形にしたステータス。補助ができる代わりに火力の伸びは落ち着いているが、火属性の物理ダメージが得意。
通常攻撃はツメによる二回攻撃。基本「バッチリがんばれ」的行動で、補助をしてから攻撃にあたり、状況に応じて蘇生を行う。
固有技は『グラヴェルの灼熱(-のしゃくねつ)』。牙神昇誕の効果を得たあと、敵一体に相手のしゅび力を無視した火属性物理ダメージを与える。さらに火属性のフォースを得る。
ゴッドスマッシュが参考。グラヴェルは「砂利」の意味。砂漠のイメージから。他の固有よりシンプルなぶん発動率が高いイメージ。
「見ていなさい。あたしだってやれるんだから」
性別:女
年齢:18
誕生日:12/28
身長:155cm
出身:ティグール
武器:バトルリボン
一人称:あたし
二人称:君、あんた
呼び捨て
ダリアーロ→先生
マルシエッテ→マルシエッテさん
好き:先生、生徒仲間、チョコベリーパイ
嫌い:動物、子供、馬鹿な奴
趣味:特にないが、猫と戯れること
特技:値切り
イメージ宝石:ロードクロサイト
ダリアーロの生徒のひとり。気さくで人のいい少女……の皮を被った猫かぶりで、他の人間を見下しているように思える冷たい態度をとる。信頼している者以外には決して腹の中を見せず、それは実の家族にも該当する。
蘇生(せかいじゅの葉)
「何やってるのよ ほら 起きて!」
ひっさつ(銀幕の世界)
「その目 くらませてあげる!」
ひっさつ(固有)
「幕引きを 見せてあげるわ!」
スーパースターを基本形にしたステータス。火力より補助のできる範囲を優先したような感じ。
通常攻撃はムチによる二回攻撃。基本「バッチリがんばれ」的行動で、補助をしてから攻撃にあたり、状況に応じて蘇生を行う。
固有技は『シャノワールレイド』。敵一体を標的に強化した物理ダメージを与え、敵一体と周囲の敵にも再度物理ダメージを与える二回攻撃。二回目の攻撃が当たった敵には魅了を付与する。
シャノワールは「黒猫」。クロサといえば猫。双竜打ちの強化版。スーパースターらしく魅了付与付き。
「お目が高いね! その謎、マリーさんも気になっていたところなのだよ」
性別:女
年齢:21
誕生日:11/24
身長:166cm
出身:ルザルテール
武器:モーニングスター
一人称:アタシ、マリーさん、わたし
二人称:キミ
呼び捨て、〜〜くん 目上には〜〜さん
キーク→きー君
レリエシィ→れー君
リリロット→りー君
メリッサ→メリー
好き:友達、果物飴、読書、歌と踊り、お菓子作り、あだ名づけ
苦手:料理、応援されること、比べられること、早起き、雪かき
趣味:お菓子作り、歌うこと、昼寝
特技:いつもの枕があればすぐに眠れる
モチーフ宝石:カンポデルシエロ
近況:
小さな墓石は 降り積もる雪を
ただ静かに 眺めている。
いつでも笑顔で楽観的な女性。いつも楽しそうにしており、誰に対しても気さくに接する。両親から妹のメリッサとの能力格差を比較され続けてきた影響で、比較されることをとても嫌っている。歌が好きだが、正直音痴。
「…………何? 見ても、なんも出ないから」
性別:男
年齢:21
誕生日:11/22
身長:172cm
出身:フォワル村
武器:クロスボウ
一人称:おれ
二人称:きみ、あんた、お前
呼び捨て、〜〜さん
マリエーエリ→マリー
レリエシィ→レシィ
リリロット→リロ
好き:絵、美しいもの、読書、一人、勿忘草、
コーンスープ
嫌い:パプリカ、他人と関わること、戦うこと
趣味:絵を描くこと、遺跡や洞窟の探検、雪を眺めること
特技:鉱物を見れば種類と描ける色がわかる
イメージ宝石:トパーズ
近況:
雪の静けさが好きで衝動的にエルマニオン雪原へやってきた、根暗な印象を受ける青年。他人との関わりを築くことがとにかく苦手で、もはや人と目を合わせられないほど。意外と自分の着るものにこだわりがある。
【特記事項】
・友達の前ではよく話すが、他人の前だとからっきし
・自分の気にいったモチーフの前では、それなりに我を忘れる
「おかえりなさい。今日も一日頑張ったね。手を洗っておいで」
性別:男
年齢:24
誕生日:4/8
身長:176cm
出身:シュミネ
武器:笛
一人称:僕
二人称:君
呼び捨て、〜〜さん
マリエーエリ→マリー
リリロット→リロ
好き:お世話焼き、家事全般、園芸、自然、
友達、弟、平和
苦手:不安になること、お酒、マンゴー
趣味:誰かの面倒を見ること、花の水やり
特技:人の表情で空腹具合がわかる
イメージ宝石:パパラチアサファイア
近況:
「キーク! 来てくれたんだね。
君を待っていたんだよ。
さあ こっちでゆっくり あたたまって。
……癒えることのない 傷をもって
暮らすのは 心細いだろう。
僕も彼女のことを 忘れた日は ないさ。
それでも君は 前に進もうとしてる……。
強くなったね。
友人として嬉しいよ。本当に……心から。
それでも 眠れない日が続いたり
寂しくなった時は いつでもここにおいで。
リリロットも一緒に ご飯を食べようか。
柔らかい雰囲気を持った、優しい青年。リリロットの双子の兄で、顔や背格好がとにかくそっくり。誰これ構わず世話を焼いてあげるのが好きで、困っている人は見過ごせないお人好し。ちょっとだけ教える仕事もやっている。
「それを踏まえ基礎Bの128P図Cを参照し……聞いてる?」
性別:男
年齢:24
誕生日:4/8
身長:176cm
出身:シュミネ
武器:槍
一人称:俺
二人称:君
呼び捨て、〜〜さん
マリエーエリ→マリー
レリエシィ→兄貴
好き:数学、物理、勉強、手芸、友達、
兄、アップルパイ
苦手:わからないことや中途半端なこと、
マヨネーズ
趣味:理数系の研究、編み物、りんご採集
特技:複雑な幾何学模様を一発で描ける
イメージ宝石:ピンクルビー
近況:
「おー キーク 知ってるか?
兄貴 今度 結婚するんだぜ。
ほんと ちゃっかりしてるよ 兄貴は。
俺ももう少し 昔のままで
浸っていたかったが
兄貴に 先超されちゃ かなわないな。
ま 帰る家が変わっても
こうしていつでも会えるんだ。
大したことじゃ ないってことだな。
また絵葉書でも 送ってくれよ。
綺麗な景色を見つけたら 書いてくれれば
兄貴引きずって そっち行くよ。
完璧主義の入った聡明な青年。レリエシィの双子の弟で、顔や背格好がとにかくそっくり。真面目だが遊び好きでノリがよく、人をからかうことも多い。暗算が得意なので商売関連の仕事をよくやる。
「…………」
性別:女
年齢:22
誕生日:6/13
身長:169cm
出身:タッセル城下街
武器:銃剣
一人称:私
二人称:君
呼び捨て
好き:家族、友達、砂漠にないもの、光るもの、
狩り、サボテン、おしゃれ
苦手:銃口、近接戦闘、根菜全般
趣味:散歩、探検、サボテンの観察、
蒐集したものを眺めること
特技:どんな獣もすぐに捌ける
イメージ宝石:マラヤガーネット
近況:
「…………。
ラーヤは黙って りんごを剥いている。
うさぎを模した 形に切って
いくつか 皿に盛ってくれた。
無口で表情の硬い女性。新しもの好きで好奇心はあるが、その一方で用心深く、それなりに感情も表情も豊かではあるが見られるのは警戒心が解けてから。大家族の中でそれなりに上のほうなので面倒見もいい。
「馬鹿が移るわ。寄らないでくれる?」
性別:女
年齢:14
誕生日:7/25
身長:144cm
出身:ルザルテール
武器:枕、杖
一人称:あたし
二人称:あんた
呼び捨て
好き:自分、魔法、甘いもの、ホットミルク、
睡眠、研究、天体観測
嫌い:姉、睡眠妨害、無能、癪にさわるもの、
天使信仰、にんじん
趣味:夜空を眺めること、
アフタヌーンティー、昼寝
特技:星座の周期が正確にわかる
イメージ宝石:リビアングラス
近況:
「あんた どの面下げて ここに来てんの?
あれの身内のつもりでいるわけ?
のんきなものね この人殺し。
別に いなくなったって
困りやしないから どうでもいいけど。
あれも トモリも あたしにとってはね。
で? 用はなんなの?
……顔を見に来ただけ? はあ?
見せたわよ ほら。さっさと帰りなさいよ!
いつも眠たげにしている勝気な少女。若くして突飛的な才能を持ち、本人もその実力を理解し誇りに思っている。慢性的な過眠症で会いに行ったら眠っているなんてケースもザラ。滅多に外を出歩かないが、夜の散歩は好き。
「あ、あの…………怒らないでくださいね……?」
性別:女
年齢:17
誕生日:1/13
身長:152cm
出身:べネセルス城下街
武器:鎌
一人称:わたし
二人称:あなた
〜〜くん、〜〜ちゃん、〜〜さん
好き:優しくしてくれる人、食べること、
虫さん、空を見上げること、
からくり、チョコベリーパイ
苦手:緊張する場面、怖い人、暴力、大きな声
趣味:お腹いっぱい食べること、雲の形で空想すること
特技:からくり直し
イメージ宝石:シリシャスシスト
近況:
「あ…… えっと こんにちは。
来てくださったんですね。
はい モカちゃんは 奥にいますよ。
そのう…… わたしなんかが 言うのは
お門違いというか なんというか ですが
ええと あの あの……
…………ごめんなさい。うまく 言葉に
できないんです。でも…… えっと
ありがとうございます。
モカちゃん とてもよく 笑ってくれるように
なったんですよ。すごく かわいくて。
生きててくれてありがとうって 思うんです……。
常に弱気で泣き虫な少女。とある魔法戦士の集団に属していたが、集中力のなさや実力不足を非難され追放された。拾われた先でも上司が怖くて毎日気の休まらない生活を送っている。食べることが癒し兼魔力のチャージ。
「選択肢をあげるよ。自分で死ぬか、あたしに殺されるか。3秒ね!」
性別:女
年齢:23
誕生日:7/6
身長:158cm
出身:ルザルテール
武器:銃、剣
一人称:あたし
二人称:お前
呼び捨て、蔑称
好き:金、酒、煙草、暴力、肉、可愛いもの
嫌い:自分の言うことを聞かないもの、
ムカつくもの、不味い飯、家族
趣味:可愛いものの蒐集、飲酒、銃を撃つこと
特技:人の文字を一度見れば完璧に模倣できる
イメージ宝石:オブシディアン
近況:
ありふれた墓標だ。
形だけの手入れが 行き届いている。
全てが狂気と欲望で出来ている女性。いい家に生まれたのをいいことに、とにかく本能のままに動く。童顔で無駄に愛嬌があり、頭も回るため多くの資産家や名家を様々な方法で破綻させている。
【特記事項】
・他人の文字をひと目見ただけで完全再現することができる
・皮膚に傷が残りやすい体質
「いつだって幸福というものは不定形で、だれかが決められるものではないよ」
性別:女
年齢:14
誕生日:8/1
身長:?cm
出身:ルザルテール
武器:(魔法)
一人称:私
二人称:君
〜〜くん、あだ名
トモリ→姉様、姉さん
好き:読書、うさぎ、勉強、甘いもの、にんじん
苦手:家族、トマト、赤色、暗闇、チーズ
趣味:音読、アフタヌーンティー、
うさぎの図鑑を眺めること
特技:速読と解読
イメージ宝石:オケナイト
近況:
「やあ お兄さん。
その節では お世話になったね。
おかげさまで かろうじて生きてるよ。
かろうじて……というのは 言葉がよくないか。
最近は 義足をつけて歩けるようになったんだ。
むしろ 前より生きていると 言えるよね。
姉がしたことは 私の生涯をもってして
懺悔しても 誰からも許されないだろう。
すべて私が 背負う義務はないけれど……。
意外に思うかも しれないが
あなたの存在は 私の中で そこそこ救いに
なってるんだ。ありがとう お兄さん。
車椅子で移動する不思議な雰囲気を持った何を考えているかわからない少女。生まれつきの色素欠乏症が原因でいろいろと散々な目にあっているが、何処吹く風でニコニコとしている。言い回しが小難しく、相手にするとやや面倒。
鉄の乳鉢に緑色の塊を入れて、ごりごりと砕く。無骨な形のそれはどんどん小さな欠片となり、粉末状になっていく。まだ荒いそれを白瑪瑙の乳鉢に移し替え、さらに擦り潰していけば、ごくごく小さく細かい粉になり、さらさらと乳鉢の中を歩く。
薪ストーブの火がたまにぱちりと弾ける音、それ以外は全て雪が積もる音。その中で存在を示すように岩絵具を作っている時間が、最近は一番気が安らぐ。少し前まではパレットナイフに油絵具をキャンバスに乗せて描く技法にどっぷり浸かっていたが、洞窟で見つけたラピス・ラズリで大作を描き上げて以来すっかりこれに惚れ直してしまった。生活は豊かではない、使える色数は少なかったが、むしろそれが面白い。他の画材と組み合わせてどれが最も映える画面を作ってくれるか、それを思い出しながら思案する日々が良い。
出来たものを小瓶に入れ、乳鉢の掃除を済ませてから、麻袋に入れたままの鉱物を敷布の上に広げる。しかしそこには鈍色や緑の見慣れた色が自然体のまま身を寄せあっているだけで、目当ての色は見つからない。
気は向かなかったが、こんなことをするのは一人しか思い浮かばなかった。重い腰を上げると固まった骨がばきぽきと不安になる音を立てる。さながら自分が石になったような錯覚を感じながら隣の部屋の木の扉を数回、規定のリズムでノックする。すぐに中から間延びした返事があり、「あら、先生」とぼんやりした黒い瞳が直ぐに扉を開けてくれた。彼女は相変わらず薄暗い部屋の中で何かをしていたようだった。
「直に日が暮れる。そろそろ明かりをつけなよ」
そう言うと少女は眉をひそめ、後ろ手にランタンの火を灯した。苛立ちがそのまま火に反映して、少々やりすぎなまでに硝子の中が明滅する。
「何の用」
「シナバーだ。またおれのとこから勝手に持ってったろ。返して」
「赤鉄鉱でいいじゃないの」
「あれじゃいい赤が出ないんだ」
「嫌よ。あれから摂れる水銀がどうしても要るの。この間飛来した隕石の解析に使うのよ。それにあんなもの使い続けたらあんただって身体壊すわよ、ろくに手袋もゴーグルもしないで砕いて死にかけたのはどこのだあれ」
その言い口に海馬がばちっと音を立てて、かつての記憶を掘り起こしてくる。暗い洞窟の中でペンダントライトの微かな明かりの中でする宝探しのようなそのイメージに瞼が痙攣する。
「……やっぱりきみは似ている。きみのお姉さんに」
「そうなの? 不愉快だわ」
「まだ嫌い?」
「とっても」
彼女は肩をすくめると、「今度上質な岩絵具を一式贈るわ。父様からの手紙に書いてあったの、サンマロウに素晴らしい行商人が越してきたそうだから、前より宿代をふんだんに払えそうよ。期待していていいから」と寝癖がついたままの髪を手で梳きながら言った。これ以上金目のものを宿代やら迷惑料やら理由をつけて握らされたら等価交換どころでは済まない。つられるように肩をすくめて、「まあ、気持ちは受け取っとくよ」と曖昧に返事をした。
「断らないのね」
「絵の具が増えたら嬉しいからな」
「現金」
「煩いなあ」
文句を言うと、ますますつまらなそうな、嫌そうな、怪訝な表情を浮かべる。その顔は似ていない。いや、どうだろう。もう記憶が薄れてきた。自分で蓋をしたからか、時の経過によるものなのかわかりはしない。
「もう少し解析したいの。シュトレンを切ってきてくれる? 厚さ4.8ミリメートルを三切れ」
「死ぬよ。糖尿病で」
「あれよりは永く生きるわよ」
ばたん、扉は忌々しげに荒い音を立てて閉まった。また雪の降る無音だけが場に残って、ひとり小さく息をついた。あれよりは永く。そうか、そうしてくれ。家に泊めておいてやるのもいやになるような餓鬼を手近に置いているのは、その短くしか生きられなかったそれの小さなひとつの願いなのだから。
〇 〇 〇
「今日も冷えるなあ」
隣で深い緑色をたなびかせる女が、雪のように白い息を吐いて言った。ここは雪原地帯なのだから当然だと言えば、黒い目を細めてにっかりと笑った。
マリエーエリ。何かと馴染みのある人物だ。不健康的な白い肌、光の無い黒の瞳、高く結い上げた波打つ深緑の髪。黒いコートの中も闇のような黒づくめの女で、そのいつも楽しげな表情や気さくな性格に反して陰気な雰囲気を纏っているように見える。聞いたら、「雪の中でも探し出しやすいでしょ」と何故か自慢げにされた。
「これ以上積もらないといいけどね」
「どうだろうな」
おれ達の住む小屋はここより北にある。この辺りでは一番高い丘陵の上にぽつんと建っていて、ほんの少し外に出るだけでも年中凍えるように寒い。季節なんてお構い無しに毎日大粒の雪が降るし、今みたいに吹雪くことも少なくない。そんな中でも、おれ含め五人の命を繋ぐためには、このようにして人里まで買い物をしに行かなくてはならない。
「今日もいっぱい買ったね! 特に果物が安くてよかった。とっておきのお菓子を沢山作れそう」
「菓子だけじゃなく料理も作れるようになってくれよ。おれだけお前の分まで飯当番やるのいやなんだけど。何で菓子が作れて普通の飯は作れないわけ」
「お菓子は化学反応なの。アタシはそれが楽しいだけ!」
会話をしながら、真っ白な雪を踏みしめていく。一歩進む度に足元からぼこんと音がする。この辺りになると足跡もまばらになってくる。後ろを向けば、ほんの僅かな足跡の上をおれと彼女のものが並んで踏み消した跡がくっきり見える。それもすぐ、この雪で真っ白に戻される。
「ねえきー君。ちょっと寄り道してもいい?」
「やだって言ってもいくんだろ」
「うん」
「いいよ」
じゃあ行こう、と彼女が手を引いた。伝わってくる体温は低い。手袋越しだからよくわからないけど、一応生きているもののぬくもりだ。死んだような白い肌だから、時たま不安になったりする。馬鹿な杞憂だ。
「どこ行くんだよ」
「森の方。そろそろりんごが再収穫出来そうだからね。またりんご飴を作りたくて」
「リロのためにアップルパイも作ってあげなよ。こないだ拗ねてたぞ」
「そだね。あと、やくそう採りも行きたいのよね。こんな悪天候だけど一緒に済ませちゃお」
「こないだ採ったばかりじゃん。そんなに必要?」
「ま、備えあれば憂いなしって言うじゃない」
彼女はそう言うとふらりと歩き出した。緩く体をささやかな力で引かれて、黙ってついていく。
〇
木の幹を殴る轟音と同時に、枝と葉が擦れ赤い実がばらばらと散らばる音が静かな森を揺るがせる。スコップの背面でマリエーエリは何度も何度も木を叩き、おれはそれを少し遠巻きで見守りながら、たまに転がってきたりんごを先に麻袋の中に詰める。ここのりんごはとても小さいから、袋もひとつふたつで事足りてしまう。
彼女がふーっと疲れ果てた息を吐くと、先程までは聞こえなかった音がどこかから響いてくる。ターン……ターン……と自然にそぐわないどこか人工的な音。
「ラーヤかな」
「だろうな。このへんまで狩りに出るやつなんておれたち以外にほとんどいない」
「そんなことないよ? 最近はたまに見かけるようになった。相変わらずきー君は世間に疎いなあ。もうちょっと外に興味持ったら?」
「うるさいな」
むっと言い返すと、マリエーエリは肩をすくめて小さく笑う。それから木の幹にスコップを荒縄で括り付けて、散らばった実を拾う作業に入る。おれも手伝って、二人で手分けをして拾い集め終えた頃には少し日が傾き始めていた。分厚く彩度の低い空からはさらに光が薄くなって、「ああ、早く帰らないとね」と小さく呟く声が聞こえる。
「ランタンを点けて帰ろうか。ここから整備した道までは少し距離がある」
「そうだね」
おれが鞄から件のものを取り出すと、それと引き換えに膨らんだ麻袋をなんの躊躇いもなく渡してきた。少しむかついたが、持ってやる。彼女がこれまた小さく呪文を唱えれば、ぼんやりと中に橙色の火が灯った。
ふたり並んで森の中に足を進める。薄暗い木々の間を歩くと、時折小鳥の声や動物の鳴き声が響く。その度に彼女は嬉しそうな顔をして、きょろきょろ忙しなく頭を動かしたり耳を傾けたりしている。もう訪れ慣れた場所であろうに、何がそんなに楽しいのか。
「なあ」
「んー?」
「何でいつもおれといるの」
「え?」
「おれといても面白くないだろ。何にも知らないし、何も出来ない。おれと一緒にいたって楽しくないだろうに」
「楽しいよ?」
「いや……、……あそ」
この問答も何回目かわかったものじゃない。いつも彼女があっけらかんと言って、おれもすぐ食い下がるのを諦める。こいつは意外と頑固だから、口論を始めると面倒くさい。こんなことを聞くのは恥ずかしいという自覚があるからこそ、話を浅いまま止めて終わりにしている。
「今日のご飯何かな。当番だれだっけ? れー君とラーヤ?」
「そう。いい加減覚えろよ」
「あはは」
揺れる明かりの中に彼女の笑顔が見える。
おれは、マリエーエリと双子の兄弟、それから一人の友人と同じ小屋で生活している。雪の中ではまだ目立つウォルナット色の木の小屋で、周りには鬱蒼とした森が広がっている。近くに小さな湖がある以外は特に面白いものもない、むしろ人里から離れた少し危険な場所で五人で暮らしている。家族じゃない。双子を除けば、血の繋がりもない。ただの他人だ。どうしておれたちが一緒に暮らし始めたかというと、まあ、簡単な話だ。別に陰惨な内容じゃないし、特別面白いものでもない。 思い出そうとしたら木の根や石に蹴つまづきそうだから、今考えることでもない。
小屋の近くまで緩やかな坂を下ると、ランタンの明かりの中に人影が見える。右手にはスコップ、左手には片手鍋。おそらくまもの避けのせいすいを撒いていたのだろう。
「りー君! ただいまー!」
マリエーエリが声を上げながらぶんぶんと手を振ると、その影はこちらを向いた。ランタンの明かりも向けられ、桃色の髪と眼鏡をつけた男の顔が暗がりの中に浮かび上がる。
「おかえり二人とも。遅かったな」
「ちょっと寄り道してたの。もうみんないる?」
「さっきラーヤも帰ってきた。夕飯にしよう」
青年──リリロットは、荷物でいっぱいのおれを見かねて空の片手鍋にランタンを入れ、空いた手をついと差し出してきた。おれが渡した紙袋を胸元で抱えるようにし、先導して小屋に足を進めた。小窓から零れる柔らかい光を見ると、いつもほっと心が落ち着く心地になる。
「あー、お腹すいた」
「いっつもそればっかじゃん」
「動けば誰でもお腹空くよ。きー君が変なんだよ」
他愛のない会話をしながら、おれたちは揃って中に入る。「ただいま」と声をかければ、聞き慣れた声がすぐに返ってくる。
「おかえり。ちょうどサラダとスープの準備が出来たところだよ。手を洗っておいで」
木製のトレイで配膳していたらしいレリエシィは、おれたちを見て目を細める。その奥にはラーヤがいて、振り向きもせず火にかけたスープをじっと見つめていた。
「お先ー」
「あ、おい」
ぼうっと料理当番の二人を見ていると、マリエーエリは荷物を雑に置くなり手洗い場へ走って行ってしまった。相変わらずせわしない奴だ。
手を洗ったりマフラーと上着を外したりと身の回りのことをあらかた済ませてからテーブルにつくと、トレイを持ったラーヤが今度はおれに視線をじいと送ってきた。
「……なんだ?」
「……」
ラーヤは相変わらずの無口のまま、そっとトレイをおれに見せるようにした。乗っていた皿には白い円を描いた鮮やかな黄のスープが湯気を立てていて、思わず「おお」と声が出た。
「コーンスープ!」
「ラーヤがさっき貰ってきたんだ。ちょうどもう一品欲しいと思っていたから作ってみたよ」
「最高……ありがとうレシィ」
「僕じゃなくてラーヤにお礼を言ってあげてよ」
キッチンに立つレリエシィが眉を下げて笑う。促されるがままにラーヤに顔を向けると、彼女は気にするなと言わんばかりに小さく首を振った。コーンスープは昔から大好物だ。早速スプーンを手に取り、掬って口に運ぶ。とろりとした舌触り、ほどよく優しい甘さ。
「うまい……あったまるなぁ」
「あー、きー君たらお祈りもせずに食べるなんて! しかも先に! バチあたりだ。守護天使様のご加護が得られなくなるぞっ」
自室に一度引っ込んでいたマリエーエリがいつの間にか戻ってきていて、おれの手にあるスプーンを指差している。
「うるさいな。守護天使とか馬鹿馬鹿しい」
「うわ! 守護天使さまこの子信仰心限りなくゼロですどうか天誅をば」
「はいはい、マリー落ち着いて。メインディッシュも出来たから」
レリエシィが苦笑しながらマリエーエリをなだめると、おれの向かい側に座る。リリロットとラーヤも席につき、全員揃ったところで皆一様に両手を結んだ。
「守護天使さま、今日も一日お見守りいただきありがとうございます。では、全ての命に感謝して、いただきます」
皆目を閉じて、レリエシィの穏やかな声に合わせて最後の短い言葉を復唱する。
「……はい、どうぞ召し上がれ」
レリエシィの合図と共に、一斉に食事が始まる。おれはひとつ息をついてから、同じように食事に手をつけた。
今日、至るところで守護天使なんてものが信仰されている。街に行けば白い守護天使像がほぼ必ず置かれているし、食事の前もこうやって丁寧に感謝を捧げたりする。
まあ、別におれも信じていないわけじゃない。決定的なことがあったわけでもないが、こうして暮らしているうちに周りの流れでそれとなく信じる気も起きるというものだ。それに、特にマリエーエリなんかは随分信じ込んでいるから、あまり無下にしすぎると少しばかり怒らせてしまうし。信仰心があるのは多分いいことだし構わないのだが、「昔守護天使を見た事がある」と言われた時はさすがに面食らった。いい歳をして何を言うのかと呆れもしたが、さっき言った通り彼女は頑固だしあんまり言うと機嫌を損ねるから、もう何も突っ込まないことにした。
「──それでね、その人がわたしの頭を撫でてくれたの。すべすべで柔らかい手で、すごく優しく。その瞬間に、ああ、この人はきっと天使様なんだって思ったの。だって、とても綺麗で……会ったのは、あの日が最後だったから」
マリエーエリはそう熱っぽく語りながら、おれの頬をぷに、とつねってきた。
「ちょっと」
「聞いてないでしょ!」
「話長いんだよ」
そんな、親が子供に聞かせる適当な作り話みたいなこと聞かされても。おれが鼻白んでそっぽを向くと、マリエーエリはむくれてぱっと手を離した。
「夢が無いなあ。もっとロマンチックに語らせてよ」
「十分だろ」
「ぜーんぜん不十分です! ああ、また会いたいなあ。会えないかなあ。アタシ、ご報告がしたいの。天使様に言われたの。君はとても幸せそうだって。そうなんです、とっても幸せなんですって、昔よりずっと胸を張って言えるようになったから」
そう言って天を見上げる横顔が、妙に寂しげで目を奪われたことを覚えている。なんだろう。なんだか胸の奥のあたりがざわつくような心地がした。だから慌てて立てたキャンバスに絵の具を塗ってみた、それも思い出だ。結局うまくできなくて散々だったけど。
「ま、生きてるうちに会えなくても、まっとうに生きてりゃ天の国とかで会えるんじゃね。そのへんどうなのか知らないけど」
「やだ。それじゃ駄目だもん。今、すぐにでも伝えたいの〜」
子供みたいな駄々を捏ねるマリエーエリを思い返しながらパンをちぎる。今の彼女は食卓を照らすろうそくの灯りさながら、明るいトーンで今日あったことを赤裸々に語っていた。それが彼女の楽しみになっているようだけど、やっぱりおれにはよく分からない。
「なにをだらだらと」
ため息混じりにつぶやくと、隣に座っていたラーヤがおれに何かを差し出してきた。小さな白い皿の上にはふわふわの葉野菜が盛られている。その上には、鮮やかな赤と黄色のパプリカの細切りが……。
「……なにこれ」
「サラダ」
「それは見れば分かる」
「ドレッシング」
「……まあ、それも見たら分かる」
「…………」
ぐいぐいと無言で押し付けてくるからとりあえず受け取る。見つめ返しても何も言ってこないから、仕方なく一口齧ってみた。しゃき、とした歯応えの後にまろやかな酸味と旨味がじわりと広がる。……けど、う。やっぱりパプリカは嫌いだ。なんか……苦いし、変な味だし。
「……おれはいらない」
「好き嫌いは、いけない」
「……べつに……苦手なだけだし」
「食べて」
「いや、ほんと、」
「レシィが、皆のこと考えて、作った。残さず食べるべき」
「う……」
普段喋らないくせになんなんだよ……。
ラーヤはいつも静か……というかなにも喋らない。頭の動きや視線、ちょっとした身振り手振りだけでコミュニケーションをとる。一応何がしたいのか伝えたいのかはなんとなくわかるけど、たまに何がしたいのか本当にわからない時がある。今とか。そう、やっと喋ったと思ったら、よくわからなかったりするんだよな……。それでもやっぱり、喋ってくれた方が楽だけど。
ラーヤはマリエーエリともまた違った頑固さで、こうなったらもう譲ってはくれない。結局、おれは押しに負けてしまった。
「分かったよ。食えばいいんだろ」
ラーヤは満足げにひとつうなずいてから、食事に戻る。気づけばまた、何も言わなくなっていた。……かれこれ一緒に暮らして随分経つけれど、やっぱりまだ読めない。まあいいけど。
とにかく今は、押し付けられた野菜の処理が先決だ。覚悟を決めて口に運ぶ。──うん、少しづつ葉物に包んで食べれば……悪くはないな。まあ、ドレッシングが良いおかげかもしれないが。
「それでねそれでね、そこの道できー君がさー」
「え……何、いつの間におれの話してんの? いつの? いつの話?」
「ふ、傑作だな」
「おい、おれを笑いものにしてるだろ!?」
「こらこら、喧嘩しないで」
マリエーエリは楽しそうに話しながらパンを頬張っている。リリロットは興味深そうに聞いているようで聞き流しているようだし、そう思えば鋭敏に反応するし。レリエシィは穏やかに微笑みながら見守っているし、ラーヤは相変わらずマイペースに黙々と食べ進めている。
穏やかな日々だった。
人生の中で一番騒がしくて落ち着かないけど……おれは、この五人で暮らすのが好きだった。降り積もる雪に包まれ、時につつかれながら、皆で協力して生きていくことが、なんだかとても心地よかった。
そのうち、レシィかリロのどっちかが結婚とかして、この家出てくのかな。マリーもそういうの興味がないわけじゃなさそうだし、なんだかんだで一抜けするのかもな。ラーヤは……どうだろ。案外いつまでも居座ってたりして。おれは何がなんでもここに居着くから、何も言わずしてその隣にいることもあるかもしれない。……あ、変な意味ではなくて。
くるくると意味のない答えもない思考を巡らせながら、この温かな空気を楽しんでいた。窓の外に目をやれば、ちらちらと粉雪が降っていた。ゆっくりゆっくりと、おれたちを羨んでいるように。
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